PEOPLE

陸上職技術系

海外勤務

Tupi Nordeste Operacoes Maritimas社 出向(取材当時)
2009年入社

入社理由

小さい頃から空や海が好きで、飛行機や船に興味を持っていました。そこで、将来は自然と飛行機や船に携わる仕事に就きたいと思うようになりました。最終的に仕事として飛行機ではなく船を選んだ理由は、大学院1年生の時に造船所でのインターンシップを経験したのですが、その時に船のスケールの大きさに圧倒されて衝撃を受けたことと、社会インフラとして人々の生活を支える手助けが出来るということに対して大きな魅力を感じたからです。造船所への就職も考えたのですが、船を造るだけでなく、実際に船を運用するところまで(更に言えば船を解撤するところまで)、船の一生に関わってみたいという思いが強くなり、船会社への就職を決めました。その中でも当社に決めた理由は、歴史や伝統といったことまでを含めて様々な要素が有りますが、就職活動時の採用面接の際に当社の面接官等と色々と話をしてみて、会社や人の雰囲気が最も自分に合うと感じたことが大きかったと思います。

仕事内容

NYKからTupi Nordeste Operacoes Maritimasという会社に出向し、ブラジルのサントスで浮体式海洋石油ガス生産貯蔵積出設備(FPSO = Floating, Production, Storage and Offloadingと呼ばれる船)の管理を行っています。業務内容の一例としては、本船(FPSO)から提出されてくるインシデントレポート(不具合事項や問題を纏めたもの)の分析を行い、それらの根本となる原因を調査して、重要性やコストを考えながら優先順位付けを行い、他のFPSOで同じような不具合や問題が起こらないように横串的にサポートしていくような仕事をしています。また、自分の得た知識や経験をNYKにフィードバックしていくことも大切な仕事のひとつです。

印象に残っている仕事

新造船の建造監督の仕事が最も印象に残っています。入社2~3年目に広島県呉市の造船所で経験豊富な建造監督の下で造船のイロハを学んだことや、入社3年目にフィリピンのセブ島の造船所で初めての海外勤務やサイトマネージャー業務を経験したことも忘れられない良い思い出ですが、その後に愛媛県西条市の造船所で一人監督を経験したことが自分にとって船会社の技師として大きな自信となりました。船の鋼板を切断して初めての溶接を行う新造船建造の最初のセレモニーのボタンを押すところから、全ての建造が完了して手を振りながら船を見送るところまでを自分で担当することが出来ました。文字通り一枚の板の状態から、毎日現場に張り付いて全長300m程度の船が出来上がっていく過程に立ち会えることは非常に感動的でしたし、無事に出航を見送る際には感無量の気持ちでした。

感じている日本郵船の強み

船会社の技術系の社員の数は多くはないですが、その人数の少なさから一人ひとりが船に限らず色々なところで様々な経験を積むことができ、非常に幅広い知識を有している社員が多いことが強みではないかと思います。たとえ自分がわからないようなことに出会った場合でも、周りの先輩や後輩に質問すれば既に誰かが経験していて答えてくれるようなことも多く、誰一人として全く同じような状況にいることが無い(多様性がある)ことも良い点の一つではないかと思います。個々の技術要素に関しては、造船所やメーカーの専門家の方々など、自分達よりも詳しい人はたくさんいると思いますが、知識や経験の幅広さといった点については、当社の技術面での大きな強みではないかと思います。

今後成し遂げたいこと

まずは現在所属している目の前の海洋事業関連の分野を突き詰めていきたいと考えています。私は以前にNYKから日本マントル・クエスト(MQJ)という会社に出向して地球深部探査船(Drill Ship)の管理も担当していたのですが、Drill ShipとFPSOを経験した人材は、世界的に見てもまだまだ少なく、頑張れば頑張るだけ自分が世界の第一人者に近づくことができます。今のところは、「今後にこれを成し遂げたい!」というよりも、「まずは目の前に与えられたところでベストを尽くしたい」という気持ちの方が強いですが、強いて挙げるのであれば、客船に非常に興味があるので、将来的には客船の建造に携わることが出来ればなと思っています。

CAREER STEP

2009年11月~2010年10月

技術グループ

造船所との窓口業務や新造船の建造管理、船体・機関・電気の図面承認等に従事

2010年11月~2012年6月

郵船エンジニアリング社 出向

造船所で新造船の建造監督業務に従事

2012年7月~2015年3月

技術グループ

Cape Size Bulk Carrierの造船所との窓口業務。また、輸送用コンテナ関係の業務としてSeafreight Contaner BoxやReefer Machineryの新造仕様の検討や修繕基準の策定などに従事

2015年4月~2018年3月

日本マントル・クエスト社 出向

地球深部探査船「ちきゅう」の船体関係・サブシー関係・ケータリング関係・船級対応を担当。また、ドライドックを含めた修繕や改造の監督業務に従事

2018年4月~2018年9月

LNGグループ

商社のプロジェクトの技術面を担当し、LNG船の造船所との窓口業務や新造船の建造管理、船体・貨物・機関・電気の図面承認などに従事

2018年10月~2019年10月

Tupi Nordeste Operacoes Maritimas社 出向

FPSOの不具合事項や問題点の分析やフィードバック業務に従事

2019年11月~取材当時

海洋事業グループ

FPSOのテクニカル面でのサポート業務

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2015年入社