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    ―米環境規制に対応、低硫黄油燃料も使用可能な新造船投入―
 
 

東京ガスへのLNG輸送で長期用船契約の基本協定を締結
―米環境規制に対応、低硫黄油燃料も使用可能な新造船投入―

2014年2月28日


本船の完成予想CG

当社は本日、東京ガス株式会社の100%出資会社である東京エルエヌジータンカー株式会社(注1)と、新造液化天然ガス(以下LNG)船1隻の共同保有および20年間の長期定期用船契約に関する基本協定を締結しました。また、同時にジャパン マリンユナイテッド株式会社(以下JMU)と165,000 m3型新造LNG船1隻に関する造船契約の締結を行いました。
 
建造するLNG船は、当社と東京エルエヌジータンカーとの3隻目の共有船になります。本船は2017年の竣工後、主に米国コーブポイントプロジェクトからのLNG輸送に投入される予定です。
 
本船は株式会社IHIとJMUが開発した自立角形タンク方式(以下 「SPB方式(注2)」)を採用しています。SPB方式は精密な強度・疲労破壊解析に基づく設計や徹底した工作精度、溶接品質管理により極めて高い構造信頼性と安全性を有します。またタンクの大部分が船体内部に収まる構造になっているため、船橋からの前方見通しが良く、風圧抵抗が小さくなるという特長もあります。
 
さらには米国沿岸における環境規制(注3)に対応するため低硫黄油も使用可能な三元燃料ディーゼル機関の電気推進方式(注4)およびSCR(注5)を採用。カーゴタンクのボイルオフ率(注6)を世界最小レベル(タンク容積に対し0.08%/日)に抑えることができる防熱材を使用することにより、優れた燃費性能と環境負荷低減を実現します。
 
当社は今後も世界中で拡大するLNG需要を見据え、安定的かつ環境に配慮したエネルギー輸送に努めてまいります。
 
【協定概要】

建造船
165,000 m3 SPB方式 新造LNG船1隻 (2017年竣工予定)
共同保有比率
:東京エルエヌジータンカー株式会社:70%、日本郵船:30%
造船所
:ジャパン マリンユナイテッド株式会社
用船期間
:竣工から20年間
船舶管理
:日本郵船

(注1)東京エルエヌジータンカー株式会社
東京ガス株式会社の100%出資会社で1991年に同社のLNG輸送を目的に設立された。事業内容は、船舶の保有、船舶貸渡業、LNGおよびLPGの海上輸送等で、資本金12億円。現在の保有・管理隻数は10隻(今後の竣工予定船は2隻)。
 
(注2 )Self-supporting Prismatic-shape IMO type Bの略
 
(注3)米国沿岸の沖合200海里までの多くの海域における、船舶からの排気ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)の排出規制
 
(注4)低硫黄油(軽油)、重油またはガスを燃料としてディーゼル機関で発電し、電気モーターによりプロペラに推進力を伝えるシステム
 
(注5)Selective Catalytic Reduction(選択接触還元)の略
酸化状態の排ガス中でNOxを還元するためにアンモニア源(還元剤)の投入により、窒素と水に還元する後処理装置システム
 
(注6)航行中に気化してしまう天然ガスの割合
 
以上
                            
 
掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。