プレスリリース

出光タンカー向け環境対応大型原油タンカーの建造・傭船契約を締結

当社VLCC初、メタノール使用可能主機、軸発電機を搭載

 当社は4月4日、次世代燃料としてメタノールを使用できる主機および軸発電機を搭載した環境対応VLCC(Very Large Crude Oil Carrier:大型原油タンカー、以下「本船」)を出光タンカー株式会社(以下「出光タンカー」)へ長期傭船する契約を締結し、本船の建造を日本シップヤード株式会社(以下「日本シップヤード」)に発注しました。本船は、当社が出光タンカー、飯野海運株式会社、日本シップヤードとともにデザインコンセプト開発に取り組んできたマラッカマックス型(注1)次世代環境対応仕様VLCCです。

 メタノールは温室効果ガス(GHG)排出量削減への貢献が期待できる燃料であり、重油を使用した場合に比べ、二酸化炭素(CO₂)排出量を約15%削減できます。またバイオマスを原料として製造されるバイオメタノールや、再生可能エネルギー由来の水素と回収されたCO₂を利用して製造される合成メタノール(e-メタノール)といったグリーンメタノールを使用することで、一層のCO₂排出量削減が期待できます。

 当社は2023年にNYK Decarbonization Storyを発表しており、2050年までのGHG排出量ネットゼロ達成を掲げています。この目標達成のためには、当社運航船におけるエネルギー効率の改善と代替燃料を用いたGHG排出量の大幅削減が求められます。当社のVLCCとして初となる最新鋭のメタノール対応二元燃料主機に加え、大型軸発電機(注2)による自家発電能力を備え、エネルギー効率と脱炭素性能に優れた本船は、脱炭素化へのフラッグシップとしてこれからの原油輸送を担います。

本船概要

全長 339.5m
型幅 60.0m
満載喫水 21.0m
満載載貨重量 約310,000トン
燃料 メタノールおよび重油
その他 環境対応仕様 大型軸発電機搭載
建造造船所 日本シップヤード株式会社/ジャパン マリンユナイテッド株式会社
傭船者  出光タンカー株式会社
竣工予定  2028年


注1:日本と中東をつなぐ主要航路であるマラッカ海峡を通峡可能な最大船型。
注2:動力を主機からプロペラに伝えるための軸の回転を利用して発電すること。船内の発電機で使用する燃料消費量を減らし、CO2排出量を削減することができる。

以上

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