• プレスリリース

4社コンソーシアムでの環境対応大型原油タンカー・デザインコンセプト決定

出光タンカー株式会社
飯野海運株式会社
日本郵船株式会社
日本シップヤード株式会社



出光タンカー株式会社、飯野海運株式会社、日本郵船株式会社、日本シップヤード株式会社の 4 社は、2024年1月26日に結成を発表(*1)した環境対応VLCC(Very Large Crude Oil Carrier:大型原油タンカー)の共同研究開発を行うコンソーシアムにおいて、次世代燃料としてメタノールを使用する国内初のマラッカマックス型(*2)VLCC(以下「本船型」)のデザインコンセプトを決定しました。


デザインコンセプト概要:

全長 最大339.5m
型幅 60.0m
型深 28.6m
満載喫水 21.0m
満載載貨重量 約309,400トン
燃料 メタノールおよび重油
その他 軸発電機搭載、風力推進補助装置「ローターセイル」搭載可能




本船型は、メタノールおよび重油を燃料として使用できる最新鋭の二元燃料主機を採用し、大型軸発電機(*3)によって航行中の電力を確保できる他、風力推進補助装置(*4)も搭載可能です。
これらの仕様により、EEDI(Energy Efficiency Design Index:エネルギー効率設計指標)(*5)規制に対して基準値比40%以上の削減を達成し、2025年から適用されるPhase3(基準値比30%以上削減)を大幅にクリアしています。
メタノールは国際海事機関(IMO)が掲げる温室効果ガス(GHG)排出削減戦略に貢献する燃料として期待されており、従来の重油を使用した場合に比べ、二酸化炭素(CO₂)排出量を約15%削減できます。またバイオマスを原料として製造されるバイオメタノールや、再生可能エネルギー由来の水素と回収されたCO₂を利用して製造される合成メタノール(e-メタノール)といったグリーンメタノールを使用することで、CO₂排出量を実質ゼロ(*6)にすることが可能になります。

本船型のCO₂排出量削減イメージ



環境対応VLCC・デザインコンセプトイメージ




日本のエネルギー輸送の担い手である4社は、国際海運の目標である2050年カーボンニュートラル実現に向けて、デザインコンセプトを元に更なる詳細検討を行い、次世代型環境対応VLCCとなる本船型の計画的、段階的な建造発注および国内向け原油輸送への早期導入を目指していきます。


*1:ニュースリリース「環境対応 VLCC・デザインコンセプト検討の為のコンソーシアムを結成」
(https://www.nyk.com/news/2024/20240126_01.html )
*2:日本と中東をつなぐ主要航路であるマラッカ海峡を通峡可能な最大船型。
*3:動力を主機からプロペラに伝えるための軸の回転を利用して発電すること。船内の発電機で使用する燃料消費量を減らし、CO2排出量を削減することができる。
*4:風の力で船舶の推進力を補助する装置。
*5:IMOによる新造船を対象としたCO₂排出量削減に関する国際条約。統一の燃料指標で評価し、一定値以下とすることを義務づけるもの。
船種ごとに規制値が段階的に強化される。
*6:燃料の製造から消費までのライフサイクルにおけるCO₂排出量が実質ゼロ。


<出光タンカー株式会社>
本社:東京都千代田区
代表者:代表取締役社長 稲垣 富生
ウェブサイト:http://www.idemitsu.co.jp/tanker/

<飯野海運株式会社>
本社:東京都千代田区
代表者:代表取締役社長 大谷 祐介
ウェブサイト:https://www.iino.co.jp

<日本郵船株式会社>
本社:東京都千代田区
代表者:代表取締役社長 曽我 貴也
ウェブサイト:http://www.nyk.com/

<日本シップヤード株式会社>
本社: 東京都千代田区
代表者:代表取締役社長 檜垣 清志
ウェブサイト:https://nsyc.co.jp

お問い合わせ先

出光タンカー株式会社:業務部 事業戦略企画課
(URL:https://www.idemitsu.com/jp/contact/group_flow/index.html

飯野海運株式会社:油槽船部 油槽船課
(URL:https://www.iino.co.jp/kaiun/contact/form.php

日本郵船株式会社:広報グループ 報道チーム
(E-MAIL:NYKJP.ML.MEDIA@nykgroup.com

日本シップヤード株式会社:営業本部
(URL:https://www.nsyc.co.jp/contact/

以上

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