安全運航強化に向け船主・船舶管理会社34社が参加
会議の様子
当社は、9月9日と10日に本店(東京都千代田区)でドライバルク安全実務者会議(以下、「本会議」)を開催しました。本会議は当社が運航するドライバルク船隊の安全運航を目的に2010年から開催しており、今年はINTERCARGO(インターカーゴ、国際乾貨物船主協会〈注1〉)と船舶の評価・格付け会社RightShip(ライトシップ〈注2〉)社のほか船主・船舶管理会社34社132名が参加しました。
本会議では過去の事故やトラブルの定点観測を紹介したほか、当社船員の健康管理や疾病への取り組みについて説明しました。また、Port State Control (PSC、〈注3〉)での検査結果や事故・トラブル時の対応が良好だった9隻を「NYK Dry Bulk Award 2024」として表彰しました。
INTERCARGOは、国際海事機関(IMO)におけるドライバルク船の船主・運航者を支援する活動と役割の紹介や、4月にドライバルク船の安全運航を目的にRightShip社と共同で設立した非営利機関であるドライバルク・センター・オブ・エクセレンス(DBCE)の概要について説明しました。
RightShip社は同社が新たに開発した「PSC Risk IQ」について発表しました。これはPSC監査が行われる可能性のある船舶と管理会社が同一システム上で事前準備ができるツールです。このツールを使用することで、監査のトレンドや過去事例を基にした指摘事項の予測が可能になること加え、業界スタンダードや本船側で確認をおこなうべき事項をまとめたチェックリストが含まれているため、船舶の安全運航とPSC監査対策の両方に対して有効なツールとして紹介されました。
今後も当社グループはパートナー企業と安全意識を共有し、継続的な安全運航を目指す活動を行っていきます。
日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing -
”を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。
今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標
注1:INTERCARGO
1980年に設立され、1993年にIMOで認証された、ドライバルク船の所有者、運営者と管理者を支援する唯一の国際組織。30か国以上から250以上の会員が参加しており、3,200隻以上のドライバルク船が稼働している。
(www.intercargo.org
)
注2:RightShip
世界の海運業界の業務改善を推進するために2001年に設立。ESGにフォーカスした世界有数のデジタル海事プラットフォームであり、グローバルな安全性、持続可能性、社会的責任の実践に関する専門知識を荷主や用船者に提供している。現在では800社以上の顧客がRightShipのデューデリジェンス、環境、検査サービスを利用しており、リスク管理と全体的な海上安全基準の向上を支援している。
(www.rightship.com
)
注3:Port State Control (ポートステートコントロール、PSC)
入港する外国船舶が国際条約で定めた船舶の構造・安全設備、海洋汚染防止設備、船員の資格や生活労働環境などの要件に適合しているかを確認する立入検査のこと。
参考:国土交通省HP「『PSC』って何ですか?」
URL: https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk1_000032.html
以上
掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。