世界有数のLPガス(Liquefied Petroleum Gas、液化石油ガス、以下LPG)事業会社である、アストモスエネルギー株式会社(東京都千代田区、以下「アストモスエネルギー」)向けの大型LPG運搬船の命名式が9月4日に川崎重工業株式会社坂出工場(香川県)で行われました。本船は6月に竣工した「GAS AMETHYST(ガス アメジスト)」に続き、LPG二元燃料エンジンを搭載した5隻目のアストモスエネルギー向けLPG運搬船です。
式典にはアストモスエネルギーの山中光代表取締役社長、当社代表取締役社長の曽我貴也をはじめとする約40名の関係者が臨席し、アストモスエネルギーの坂口圭理事・トレーディング&シッピング部長が本船を「LIBERTY PATHFINDER(リバティ パスファインダー)」と命名し、同夫人による支綱切断が行われました。
船名は、アンモニアも積載可能な仕様になっていることから将来的に脱炭素への道につながる思いを込めた「道標(Pathfinder)」に、主体的で自由な印象を持つ 「Liberty」 を頭に冠しています。
右から
1人目:当社社長 曽我貴也
2人目:アストモスエネルギー株式会社 理事、トレーディング&シッピング部長 坂口圭
4人目:アストモスエネルギー株式会社 代表取締役社長 山中光
5人目:川崎重工業株式会社 常務執行役員 エネルギーソリューション&マリンカンパニーバイスプレジデント、船舶海洋ディビジョン長 今村圭吾
本船の特徴
本船は、重油とLPGを燃料として使用できる二元燃料エンジンを搭載しています。また、軸発電機を採用しており、主機からプロペラに繋がる軸の回転を利用して発電することによって、通常航海中のディーゼル発電機を停止させ、LPG燃料のみで航行が可能です(注)。LPGを燃料として使用する場合、当社従来船の重油焚きに比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)が95%以上、二酸化炭素(CO2)が20%以上削減されます。
本船はLPGのほかに、将来の脱炭素社会を実現するうえで注目されているアンモニアも積載することができるため、将来的に需要増加が期待されるアンモニア輸送にも対応することが可能です。
当社は長きにわたり培ってきたアストモスエネルギーとの密接な関係をさらに強化し、輸送需要や環境に配慮した船隊整備を進めることで、サプライチェーンの低炭素化に貢献し、持続可能な社会の実現を目指します。
本船の概要
全長:229.90 m
型幅:37.20 m
深さ(型):21.90 m
夏期満載喫水(型):11.65 m
積載容量:86,953 ㎥
(注)LPG燃料点火時に、少量の重油をパイロット燃料として使用します。
日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing -
”を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。
本取り組みは、当社における、海上、陸上、ターミナル等のモードを問わず、モノ運びを通じてGHG排出を低減し、お客様のサプライチェーンに還元していく取り組みを対象としたブランド「Sail GREEN」の一環です。
今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標
各社概要
アストモスエネルギー株式会社
本社:東京都千代田区
代表取締役社長:山中光
ウェブサイト:http://www.astomos.jp/
川崎重工業株式会社
本社:東京都港区
代表取締役社長執行役員:橋本康彦
ウェブサイト:https://www.khi.co.jp
以上
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