日本近海を航行する船舶の安全に貢献
当社は1月26日、株式会社シップデータセンター(ShipDC)が運営し、日本の海運会社の船舶運航データを海事産業内で共有する「IoS(Internet of Ships)オープンプラットフォーム」(以下「IoS-OP」)を通じて、当社が運航する船舶が収集した風向きや風速などの海洋情報を海上保安庁に提供することに合意しました。提供したデータは海上保安庁による日本近海の潮流予測の精度向上に活用され、船舶の安全航行に貢献します。
IoS-OPは、日本の海運会社の船舶運航データをShipDCが陸上データセンターで保管し、船社・造船所・舶用メーカー・情報通信メーカーなど海事産業の関係者に共通のルールに則って共有するオープンプラットフォームです。日本の海事産業の競争力向上のため、データ流通に関わる部分を協調領域とすることを目指して2018年に運用が開始されました。24年1月現在、合計72社が参加しています。当社は IoS-OPの運用開始当初から中核メンバーとして参加し、当社運航船のうち約200隻に搭載されている船舶パフォーマンスモニタリングシステム「SIMS」(注)が収集した海洋情報をIoS-OPに提供してきました。
当社はこれまで海上保安庁にIoS-OPを介さず、個別に海洋情報を提供してきましたが、今後はIoS-OPを通じてデータ提供します。海上保安庁は当社と株式会社商船三井・川崎汽船株式会社がそれぞれ運航する船舶のうち、約500隻が収集した海洋情報にアクセス可能になり、日本近海の潮流予測をより高精度に行うことが可能になります。海上保安庁が予測した潮流情報は、海洋状況表示システム「海しる」を通じて一般公開されます。当社は今後もIoS-OPを通じて海事産業におけるデータの収集・流通・活用に積極的に参加し、船舶の安全航行に貢献します。
1月26日に行われたデータ提供契約の締結式
左から
2番目: 当社 常務執行役員 樋口久也
3番目: 海上保安庁 海洋情報部長 藤田雅之
日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing -
”を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。
今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標
(注)SIMS(Ship Information Management System)
船舶パフォーマンスモニタリングシステムのことで、日本郵船および株式会社MTIが開発した船舶に搭載する装置。運航状態や燃費、機器状態など、毎時間の詳細な本船データを船陸間でタイムリーに共有することが可能。
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以上
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