コロナ禍を乗り越え1年遅れの旅立ち
当社がフィリピンのマニラ近郊でTransnational Diversified Group(以下「TDG」、注)と共同運営する商船大学NYK-TDG MARITIME ACADEMY(以下「NTMA」)は11月17日、第12期生96名の卒業式を開催しました。
式典には二瓶大輔在フィリピン共和国日本国大使館経済公使や同国海事産業庁のフェルナイ.N .ファビア長官をはじめ多数の来賓を迎え、当社代表取締役社長の曽我貴也、専務執行役員の鹿島伸浩、TDGのJ.ロベルトC.デルガド会長らが出席し卒業を祝いました。
写真前列右から
2番目 当社執行役員 春名克彦
5番目 当社常務執行役員 久保田浩司
6番目 当社専務執行役員 鹿島伸浩
7番目 在フィリピン共和国日本国大使館経済公使 二瓶大輔
8番目 当社代表取締役社長 曽我貴也
9番目 フィリピン海事産業庁長官 フェルナイ.N .ファビア
11番目 TDG会長 J.ロベルトC.デルガド
13番目 NTMA学長 ニエベス R. コンフェサー
17番目 当社執行役員 大橋宏明
18番目 NYK-FIL SHIP MANAGEMENT, INC. 船長 本元謙司
左から
1番目 当社代表取締役社長 曽我貴也
2番目 2022年卒業生総代 MARK JOSEPH D. BILOG
3番目 TDG 創業者・会長 J・ロベルトC・デルガド
卒業生のキャップトスの様子
曽我社長は祝辞の中で「NYKは138年の歴史の中で、数え切れないほどの危機や逆境を乗り越えてきました。卒業生の皆さんもコロナ禍という前例のないパンデミックを経験したことで、順応性や困難を乗り越える力を身につけ、実社会に立ち向かう準備ができたと信じています。先人たちのレガシーを引継ぎ、全員が強みや能力を生かし活躍されることを期待しています。」と卒業生に激励の言葉を贈りました。
NTMAは新型コロナウイルス流行のため、当時寮生活や学内授業ができない状況下、いち早くオンライン授業に切り替え、学生の安全を確保しながら就学の機会を逸しないよう実習授業の日程を変更するなどして、乗船訓練へのコロナ禍による影響を最小化しました。しかし、未曽有の世界的大混乱の煽りは避けられず、1年遅れの卒業となりました。
NTMAは、NYK Qualityの船員育成を目指して2007年に開校し、今年で創立16周年を迎えました。独自の奨学金制度を設け、経済的に進学が困難な学生に就学の道を開いています。2011年8月に我が国の国土交通省が創設した機関承認制度で海外における日本初の船員教育機関校として認定を受けました。また卒業生は、フィリピンの海技国家試験で高い合格率を維持しています。2011年9月卒業の第1期生から今回の第12期生までの累計卒業者数は1456人に達し、卒業生の多くが当社グループ運航船で航海士または機関士として活躍しています。2021年4月には同校卒業生から開校以来初の船長が誕生し、2022年4月には初の機関長が誕生しました。また、卒業生の多くが安全運航の一翼を担う重要な陸上ポジションで活躍しており、その活躍の場が、日本、シンガポール、豪州等、当社の重要拠点に広がっています。
当社グループは今後もNTMAで培った船員教育の知見を活かし、フィリピン人船員の育成およびシンガポールをはじめとする世界主要拠点での船員研修の拡充に引き続き尽力します。
NYK-TDG MARITIME ACADEMY
概要
開校日:2007年6月3日
規模:学生(募集定員数)航海科 60名 / 機関科 60名 1学年計 120名程度
職員:約70名
場所:マニラ近郊カランバ市カンルーバン(マニラ市内から車で約1時間)
システム:3年間の講習と1年間の乗船実習の4年制
理念:学生個々の人格形成と実践的な海事技術の習得を中心にした世界に通用する船員の高等教育を行う。
(注)Transnational Diversified Group(TDG)
主に物流事業、船舶の代理店業と船員供給事業、旅行業、情報通信技術などを手がける40以上の事業会社で構成されるフィリピンの複合企業グループで、再生可能エネルギーや農業、不動産などへの投資も行っている。当社とは設立時の1976年から協力関係にあり、現在はフィリピンにおける戦略的パートナーとして連携を強化している。
日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing -” を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。
今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標
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以上
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