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自動車部品物流の脱炭素化へ 大型EVトラックによる共同実証実験を中国で開始

パートナーシップで電池利用のリスク軽減へ

当社が出資する日郵振華物流(天津)有限公司(以下「日郵振華物流」、注1)は、中国での自動車部品物流事業における脱炭素化推進を目指し、三井住友海上火災保険(中国)有限公司(以下「三井住友海上中国」、注2)、パナソニック四維モビリティテクノロジーサービス北京有限公司(以下「松下四維」、注3)と共同で、2023年7月から大型EV(電気自動車)トラック利用における課題解決に向けた実証実験を行います。

1.課題・背景

脱炭素化の潮流を受け、世界的にEVの普及が進んでおり、電池の異常や劣化などによる安全性や経済性のリスク対応が喫緊の課題となっています。特に世界最大のEV市場を有する中国においては、物流事業者など車両の保有台数が多く使用頻度が高い企業にとって重大な関心事となっています。

2.取り組みの概要

3社は2023年7月から24年1月にかけて実証実験を行います。日郵振華物流は、大型EVトラックを試験導入し、天津市内の工場間で自動車部品輸送を実施します。その際、松下四維の電池分析クラウドサービスBetteRRRy(ベタリー)を利用し、大型EVトラックの環境貢献性・経済性・安全性の検証を行うと同時に、電池状態のデータをBetteRRRyを通じて三井住友海上中国に提供します。

各社の狙いと役割

会社名 概要
日郵振華物流 ・自動車部品物流事業における脱炭素化推進を目指し、大型EVトラックを実際の輸送業務に試験導入し、環境貢献性・経済性・安全性の検証を行う。
・大型EVトラックには松下四維の電池分析クラウドサービスBetteRRRyを搭載し、電池状態の可視化や異常検知を行う。
・実証実験における電池状態のデータをBetteRRRyを通じて三井住友海上中国に提供する。
松下四維 ・物流業界でのEV利用促進に向けて電池分析クラウドサービスBetteRRRyを提供
・電池の異常予兆検知や異常アラート発信による運用の安全性向上
・電池劣化状態の可視化に基づくコンサルティングによる運用の経済性向上
三井住友海上中国
松下四維との連携を通じて、以下2つの新たな保険商品の開発・提供の検証を行う
・電池のバックアップサービス責任保険
電池発火などの異常予兆を検知した際、対応を講じる費用を補償する(レッカーや点検・修復に要する費用など)
・電池の修理・交換等保険(商品開発中、商品名未定)
電池に、電池無償交換のメーカー保証範囲外で異常な劣化が発生した際、修理や交換に要する費用を補償する



実証実験の概要



実証実験で使用するEVトラック

3. 今後の展開

日郵振華物流は、今回の実証実験を通じてEVトラックの有効性を検証し、電池利用の課題解決に向けたソリューションや保険商品の導入を見据えながら中国でのEVトラックの導入検討を進めます。将来的には当社グループとして得られた知見を中国以外の地域でも活用し、自動車部品物流事業における脱炭素化を推進します。
今回の実証実験への参加は、日本郵船における、海上、陸上、ターミナルなどのモードを問わず、モノ運びを通じてGHG排出を低減し、お客様のサプライチェーンに還元していく取り組みを対象としたブランド「Sail GREEN」における事業活動の一環です。当社は今後も積極的に国内外のパートナーと協働し、サプライチェーン全体の社会課題解決に取り組んでいきます。



Sail GREENロゴ 
※ロゴをクリックすると詳細ページへ移動します。



(注1)中国で物流事業を展開する日本郵船株式会社の合弁会社。
日郵振華物流(天津)有限公司
本社:中華人民共和国 天津市
代表者:執行董事 総経理 下村慎一郎

(注2)中国で損害保険事業を展開する三井住友海上火災保険株式会社の子会社。
三井住友海上火災保険(中国)有限公司
本社:中華人民共和国 上海市
代表者:董事総経理 菅 匡彦
ウェブサイト:https://www.ms-ins.com.cn/jp/Pages/Contact

(注3)中国で電池分析クラウドサービスを展開するパナソニック ホールディングス株式会社の合弁会社。
パナソニック四維モビリティテクノロジーサービス北京有限公司
本社:中華人民共和国 北京市
代表者:董事長 吉田重由喜


日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing - ”を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。



今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標

以上

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