コロナ禍においても高水準の船員育成を継続
当社グループのエヌワイケイ・シップマネジメント社(NYK SHIPMANAGEMENT PTE LTD、本社:シンガポール、以下NYKSM社)(注1)は、オンライン環境下で実施するLNG船及び原油・石油製品タンカーの荷役シミュレーター訓練に対して、ノルウェーに拠点を置く船級協会 “DNV”から認証を受けました。オンライン環境下で実施する原油・石油製品タンカーの荷役シミュレーター訓練のDNV 認証取得はアジアで初めてとなります。
DNVによる訓練の認証は、当該訓練内容が「IMOモデルコース」(注2)に定められている項目を満たしているか、また、実際に訓練内容に沿って効果的に行われているかを確認します。
今回認証を取得した訓練は当社グループ船員育成を目的に、LNG船、原油・石油製品タンカーに初めて乗船する船員を対象に実施しているもので、基本となるIMOモデルコースに、当社グループ独自の安全に関する文化や運用基準、ビジネスの現状や歴史教育を含んだ内容となっています。訓練には荷役シミュレーターを用いる項目があり、通常時にはNYKSM社が所有するシンガポールの研修所で実地訓練をしております。今回、この荷役シミュレーターを用いた訓練にインターネットのクラウド上で作動する「クラウドベース荷役シミュレーター」を活用する事で座学を含む全ての訓練内容をオンライン化し、上述の訓練内容の確認を経てDNV認証に至りました。これにより、コロナ禍においてもLNG船及び原油・石油製品タンカーに乗船する船員はシンガポールへ渡航せずに訓練を実施する事が可能になりました。
NYKSM社は、昨年9月に操船訓練、その後のLPG荷役訓練、自動車専用船荷役訓練のオンライン化等、すべての種類の船舶において、持ち得るリソースを活用した積極的な訓練のオンライン化、e-ラーニング化に取り組んでおります。当社グループは、コロナ禍においても船員育成の継続に取り組み、食糧、物資、エネルギー輸送を支えてまいります。
当社グループは、ESGの経営戦略への統合を更に加速させることを掲げた、「NYKグループ ESGストーリー」を2021年2月3日に発表しました。今回の荷役訓練のオンライン化もその一環です。当社グループはESG経営を力強く推し進めるべく、「Sustainable Solution Provider」として新たな価値創造を推進してまいります。
※NYKグループ ESGストーリー
当社グループにおいて、ESGを経営戦略に統合するための考え方と具体的な取り組みを明示する指針。詳細は以下プレスリリースよりご覧いただけます。
(注1)エヌワイケイ・シップマネジメント社
2001年9月に設立した当社グループ会社。本社シンガポール。当社保有船舶への船員の配乗を含め、船舶保守管理業務、船員の技能向上のために必要な訓練を行うことを目的に設立。
(注2)IMOモデルコース
「1978年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約」及び同法律の2010年改正の要求を満たす訓練の模範として、国際海事機関(IMO)が定めた訓練課程。
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以上
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