ESGを行動基準に、さらに社会から必要とされる日本郵船へ
本日、社長の長澤仁志は当社グループの社員に向け、あいさつを行いました。
あいさつの要旨
皆さん、2021年、明けましておめでとうございます。
年頭に当たり、皆さんにひと言ごあいさつ申し上げます。
まずは昨年の出来事を簡単に振り返りたいと思います。
新型コロナウイルスの影響により、大変難しい働き方を強いられる中ではありましたが、皆さん本当に良く頑張ってもらったと思います。
その結果、12月24日に適時開示した通り、第3四半期までの連結経常利益は1,000億円を超える見通しとなっています。厳しい事業環境にもかかわらず、想定以上の成果を出してくれた全てのグループ社員へ感謝申し上げるとともに、心より敬意を表したいと思います。
但し、業績好調の中ですが、「飛鳥II」での火災、当社グループが管理するコンテナ船二隻での事故などが発生しています。特に“ONE APUS”のコンテナ倒壊・流出事故は、近年にない大規模なものであり、改めて安全意識の徹底をお願いしたいと思います。
さて、本年は、新型コロナウイルスのワクチンが流通し、徐々にポスト・コロナの社会に入っていくと思われます。
今後は働き方だけではなく、新しい物流スタイルがどのように定着していくかが大きなポイントです。米国バイデン政権の諸政策、英国EU離脱による貿易構造の変化、ニューノーマルに対応した生活様式への移行などによって、世の中は急速に変化していくでしょう。先を見通すのは簡単ではありませんが、何が起こっているのか常にアンテナを高く張り、社会の変化に機敏に対応できるよう努めて下さい。
また、2021年はESGというキーワードがさらにクローズアップされる年になるでしょう。
日本ではグリーン分野での研究開発支援を目的とした2兆円の基金創設が発表されましたし、世界でも既に同様の動きがあります。
何度も申し上げてきましたが、ESGという社会からの要請に応えられない企業は、数年の内に間違いなく淘汰(とうた)されます。ただ、ESGが大切だと叫ぶだけでは何も変わりません。企業のカルチャーとして深く浸透させるには、全てのグループ社員が腹落ちし、あらゆる行動基準に
ESGというモノサシを入れるような意識革命が必要だと考えています。当社グループでは本年2月3日に、「NYKグループ ESGストーリー」を発表する予定です。今年はその意識革命のスタートの年にしたいと考えていますので、皆さんもこの問題に真剣に向き合ってください。
コロナ禍で世界の物流網が混乱している中、当社グループの現場で働く皆さんが体を張りながら世界の物流を守ってくれました。特に船員の皆さんは長期乗船が続く厳しい環境の中でも、現場をしっかりと支えてくれました。「物流を止めない」という強い使命感を胸に、われわれは医療物資の緊急輸送でも大きな役割を果たすことができました。企業人として、世の中から必要とされることほどありがたいことはありません。皆さんにも同じような気持ちが芽生えたと思いますが、社会に貢献する日本郵船グループの一員であることを誇りに持ち、グループ全員で更に良い方向に進んでいきましょう。
最後になりましたが、当社グループの皆さん、そしてご家族が健やかに充実した一年を過ごされることを祈念して、私の年頭のあいさつとさせていただきます。
以上
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