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メタノールを燃料とするケミカルタンカーの長期傭船契約を締結

二元燃料エンジンを搭載し、環境にやさしい輸送に貢献

 当社グループのNYK Bulkship (Asia) Pte. Ltd.(シンガポール、以下 NBAsia)は、世界最大のメタノール生産会社Methanex Corporationが100%出資するWaterfront Shipping Company Limited(注1、以下WFS社)と、メタノールを燃料とする新造ケミカルタンカー2隻(以下、本船)の長期傭船契約を締結しました。本船は、重油だけでなく環境負荷の低いメタノールも燃料として使用できる、二元燃料エンジン搭載船です。2022年に現代尾浦造船(韓国)で竣工し、当社グループのNYK Shipmanagement Pte. Ltd.(以下NYKSM)の管理のもと、WFS社に貸し出される予定です。

 本船の二元燃料エンジンは、メタノール使用時に重油と比べて硫黄酸化物(SOx)排出量を約99%削減し、粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOx)排出量も削減する、環境負荷の低いエンジンです。国際海事機関(IMO)が定めるSOx Global Cap規制(注2)を始めとした、国際海運の環境規制に対応しています。

 NYKSM社が管理し、NBAsiaからWFS社に貸し出される二元燃料エンジン搭載のメタノール燃料船は、2019年に竣工した“Takaroa Sun”に続き、本船が2・3隻目です。当社グループ内でメタノール燃料船の船舶管理ノウハウを蓄積し、環境にやさしい輸送に貢献します。

 当社グループは、今後も長期契約を主体とする運賃安定型ビジネスを着実に積み上げるとともに、環境負荷の低減を可能とする技術をもって、持続可能な地球社会の実現に貢献します。また当社グループは、中期経営計画“Staying Ahead 2022 with Digitalization and Green”においてESGを経営戦略に取り込み、事業活動を通じ社会の持続的な発展に貢献するとともに、企業価値を向上していくことを目指しています。

メタノール燃料船のイメージ

(注1)Waterfront Shipping Company Limited(WFS)
世界最大のメタノール生産会社Methanex Corporationが100%出資し、北米、南米、アジア太平洋、ヨーロッパの主要マーケットに石油化学製品などの輸送を行う海運会社(本社:カナダ・バンクーバー)。世界最大のメタノールタンカー船隊を有する同社は、世界中の貯蔵ターミナルやプラントをつなぎ、メタノールの安定輸送に貢献している。
ホームページ:https://www.wfs-cl.com/ (英語サイト)

(注2)SOx Global Cap規制
船舶汚染防止国際条約1997年議定書(MARPOL条約附属書VI)の2008年改正に基づくSOxの排出規制。2020年1月1日以降、船舶の許容限度が、3.5%から0.5%に強化された。

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