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「かぐや」が日本初のShip-to-Ship方式によるLNG燃料供給を実施

~船舶燃料のLNG化で、環境負荷の低減を実現~

10月20日、液化天然ガス(以下「LNG」)燃料バンカリング船「かぐや」(以下「本船」)が、株式会社新来島豊橋造船(愛知県豊橋市)の建造岸壁において当社運航予定の自動車専用船「SAKURA LEADER」に、LNG燃料を供給しました。これは日本における初めてのShip-to-Ship方式(注1)による船舶向けLNG燃料(注2)供給の事例になります。

本船は、国内で稼動する初めてのLNGバンカリング船になります。当社、川崎汽船株式会社、株式会社JERA、豊田通商株式会社が共同で出資する合弁会社のセントラルLNGマリンフューエル株式会社が運航を担い、川越火力発電所を拠点として、このたび中部地区においてShip-to-Ship方式による船舶向けLNG燃料供給事業を本格的に開始しました。

今回LNG燃料の供給を受けた自動車専用船「SAKURA LEADER」は国内造船所で建造される初の大型LNG燃料船で、10月下旬の引き渡しが予定されています。また、「SAKURA LEADER」は1隻あたり約7000台(基準車換算)の輸送が可能な世界最大級の自動車専用船となります。

IMO(国際海事機関)は、2050年までに国際海運の温室効果ガス(GHG)排出量を2008年対比で半減させる目標を設定しており、今後LNGを主燃料とした船舶の竣工が多く見込まれている状況下、当社はかねてより、GHG排出削減による環境負荷の低い輸送モードの実現に向けて取り組んできました。具体的には2015年に日本初のLNG燃料船であるタグボート「魁」が竣工、2016年に欧州で世界初のLNG燃料自動車専用船の運航を開始、2017年に欧州で世界初のLNG燃料供給船の運航を開始、LNG燃料販売事業を展開、2023年には世界初のLNG燃料大型石炭専用船が竣工する予定になっています。当社は今後もLNG燃料市場を供給と需要の両面から発展させ、船舶燃料のLNG化を促進し環境負荷の低減に貢献します。

LNG燃料供給の様子

本船概要

LNG積載容量 :3,500㎥
総トン数:4,044トン
全 長 :81.7メートル
全 幅 :18.0メートル
造船所 :川崎重工業株式会社 坂出工場 

供給体制

※セントラルLNGシッピング株式会社およびセントラルLNGマリンフューエル株式会社については以下ホームページをご覧ください。
https://central-lng.com/

(1) Ship-to-Ship方式
岸壁・桟橋に係留中のLNG燃料船、もしくは錨泊中のLNG燃料船にLNG燃料供給船が接舷(横付け)してLNG燃料を供給する方法。

(2) LNG燃料の特徴
重油に比べ、硫黄酸化物(SOx)や粒子状物質(PM)の排出は約100%、窒素酸化物(NOx)は最大80%、二酸化炭素(CO2)は約30%の削減がそれぞれ見込める。国際的に強化される船舶の排出ガス規制への対応として重油に代わる有力な船舶燃料と位置づけられている。


当社は中期経営計画〝Staying Ahead 2022 with Digitalization and Green”においてESGと経営戦略の統合を掲げ、事業活動を通じてSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する活動を推進しています。今後も船舶向けLNG燃料供給の世界的普及に貢献することを目指します。

各社概要
<川崎汽船株式会社>
本社:東京都千代田区
代表者:代表取締役社長 明珍 幸一
ウェブサイト:https://www.kline.co.jp/ja/index.html

<株式会社JERA>
本社:東京都中央区
代表者:代表取締役社長 小野田 聡
ウェブサイト:https://www.jera.co.jp/

<豊田通商株式会社>
本社:愛知県名古屋市
代表者:取締役社長 貸谷 伊知郎
ウェブサイト:https://www.toyota-tsusho.com/

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以上

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