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四国電力向け石炭専航船「J MARE」が橘港に初入港

~SOxとCO2排出量を抑え、環境性能を向上~

本日、当社が運航する石炭専航船「J MARE」がオーストラリア・ニューキャッスル港で積載した石炭を輸送し、四国電力株式会社(以下、四国電力)橘湾発電所がある橘港に初入港しました。

本船は本年6月5日、常石造船グループのTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.で竣工し、風光明媚な瀬戸内海にちなんで「J MARE」 (MAREはイタリア語で「海」の意味)と名付けられました。

本船はSOxスクラバー(注1)を搭載することで、本年1月から強化されたIMO(国際海事機関)のGlobal Cap規制(注2)に対応しています。
さらに、当社グループの株式会社MTIと常石造船株式会社が共同開発した省エネ装置「MT-FAST」(注3)を搭載し、プロペラの回転から生まれる旋回流によるエネルギー損失を最小化し、CO2排出量の削減を見込んでいます。

当社グループは中期経営計画〝Staying Ahead 2022 with Digitalization and Green″で掲げた事業戦略に基づき、環境に配慮した船舶の運航を通じ地域社会のエネルギーの安定供給に貢献し、企業・社会の持続的な価値創造を目指します。

<本船概要>
(1)全長 :229メートル
(2)全幅 :32.26メートル
(3)夏期満載喫水 :14.4メートル
(4)総トン数 :43,241トン
(5)載貨重量トン数 :81,732トン
(6)造船所 :TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.

橘港に着桟中の「J MARE」 (右下 : 海上公試時)

(注1)SOxスクラバー
船舶の燃料中の硫黄分濃度に関する規制強化への対応手段の一つとされている装置。船舶のエンジンから排出されるSOx(硫黄酸化物)を含む排気ガスに海水を噴霧して硫黄分を除去することにより、SOx排出量を97%削減することが可能。

(注2)SOx Global CAP規制
船舶汚染防止国際条約1997年議定書(MARPOL条約附属書VI)の2008年改正に基づくSOxの排出規制。2020年1月1日以降、船舶の許容限度が、3.5%から0.5%に強化された。

(注3) MT-FAST
複数のねじれた形のフィンからなる船体付加物。船舶のプロペラ前方に取り付けることで、プロペラに流入する水流を整える。これにより、船舶のプロペラが回転し海水を後方へ押し出す際に発生する、旋回流と呼ばれる渦を低減させることができる。搭載しない場合と比べ、3~5%の燃料節減効果が確認されている。

<関連プレスリリース>

※当社グループは事業活動を通じてSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する活動を推進しており、環境負荷低減と安全運航に向けた取り組みもその一環です。

以上

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