「好奇心」と「コミュニケーション」の力を忘れずに
‐2015年度入社式で社長が訓示‐
2015年4月1日
当社は4月1日、東京都千代田区の本店ビルで2015年度新入社員入社式を行い、代表取締役社長 内藤忠顕が新卒採用社員60人【陸上職37人、海技者23人<航海11人、機関12人(うち自社養成コース12人)>】に対して以下の通り訓示を行いました。
皆さん、入社おめでとうございます。
本日、海陸合わせて60名の皆さんが日本郵船に入社し、新たに我々の仲間に加わりました。心より歓迎いたします。皆さんが、社会人としての第一歩を踏み出すに当たり、会社の先輩として一言お話させていただきます。
皆さんが、これから日本郵船の一員として働くことになる海運や物流業界では、世界の政治経済、社会情勢、技術の進歩などがダイナミックに直接反映されます。皆さんが、これまで何気なく見過ごしていた小さなニュースや新聞の片隅の記事が、思いがけない形で我々の活動や商売に影響してきます。
私は日本郵船に入社して37年が経ちますが、会社を取り巻く環境は絶えず変化しており、会社の事業内容も、それに合わせて毎年のように変わってきました。実にエキサイティングな37年間であり、入社してから今まで飽きることのない会社生活を過ごしてきました。
そうした私自身の経験も踏まえて、皆さんにはこれから出会うことに対して是非「好奇心」を持ち続けてほしいと思います。私の言う「好奇心」とは、面白い、おかしい、けしからんなど、日常の中で心に引っ掛かったことを、そのまま見過ごさず、どうしてこういうことが起こったのか、そして次は何が起きるのかということを常に考える習慣のことです。世間の常識やインターネットの情報を鵜呑みにせず、自分自身で調べ、物事の本質はどこにあるのかを自分の頭で考えてほしいのです。
こうした訓練は、結論に辿りつくのに多少回り道になるかも知れませんが、これからの社会人生活で必要な観察力や洞察力を与えてくれます。そして、好奇心は仕事だけでなく、皆さんの人生においても大いに役立ち、日常を豊かにしてくれるはずです。
また、皆さんには「コミュニケーション」の大切さについても認識してほしいと思います。海運や物流の仕事は、ものを運ぶだけでなく、それに付随してさまざまな情報を取り扱います。したがって、物事を整理し相手に的確に伝えること、また相手から正確に情報を聞き取ることが円滑に仕事を進める上での鍵となります。
こうしたコミュニケーション能力を鍛えていく第一歩として、事実を正確に把握し、タイムリーに関係者に伝えることを実践してください。これが基本です。余裕が出てきたら、事実の伝達の上に自分の分析や考えを付け加えてみてください。更に受け手の立場や状況を理解し、どうすれば相手に過不足なく情報が「伝わる」かについて配慮することも重要です。
コミュニケーション能力は仕事の中だけでなく、日々の生活を送る上でもとても大切な素養です。毎日の訓練によって確実に上達するので、これからは自分自身で磨くように努めてください。
皆さんは、今日から日本郵船社員としての第一歩を踏み出します。会社のためだけでなく、皆さんが将来、人生を振り返ったときに、豊かで充実した人生を送れたと胸を張れるように働いてくれればと願っています。
そして忘れないで欲しいのは、皆さんは、自分の力だけで社会人として独り立ちできたのではなく、ご家族や回りの人々の支えがあって、はじめてここまで来られたということです。最初のお給料が出たら、お世話になった人に手紙を添えて贈り物をしてみてはどうでしょうか。
最後になりますが、日本郵船は今年の10月に創業130周年を迎えます。そして、次の30年間はみなさんがこの会社をつくっていくことになります。私も本日をもって社長に就任し、皆さんと同じくフレッシュな気持ちでスタート地点に立っています。これから一緒に頑張っていきましょう。
以上
掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。
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