日本郵船グループ報「YUSEN」より“航跡”
第49回「殉職戦没社員冥福祈念像」

日 本郵船歴史博物館の受付横のスロープを上ると、右手に高さ約1.6メートルの大きな祈念像が現れます。像の横には次の文章が付されています。「光輝ある日本郵舩の 七十周年記念日に當り 殉職社員 戰歿社員 諸氏を追悼し 崇敬の念を 永くここに捧げる 昭和三十年十月一日 日本郵舩株式會社 取締役社長 淺尾新甫」。
 第二次世界大戦では多くの商船が国に徴用されました。商船は戦争に関係する種々の輸送を担い、任務に就いた船員の43%が亡くなりました(『日本商船隊戦時遭難史』(財)海上労働協会発刊より)。当社は日中戦争以来、陸上社員155人、海上社員5,157人という尊い命を失いました。そこで、それ以前の戦争犠牲者を含めたすべての戦没社員を悼み、創立70周年に当たる1955(昭和30)年に殉職戦没社員冥福祈念像を建立しました。
 像の制作者は北村西望(1884-1987)。長崎市平和公園(長崎県)にある平和祈念像の制作で知られ、58(昭和33)年に文化勲章を受章した彫刻家です。
この像は93(平成5)年に本店から歴史資料館(当時)に移されました。その後、現在の歴史博物館へと移設され、今も静かに殉職者の冥福を祈っています。
三島丸
穏やかな表情の殉職戦没社員冥福祈念像


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社内報「YUSEN」
2006年8月号

【表紙のことば】
お客さまのニーズに応えるために、2つの歯車が回り始めました