「航 跡」特別編【博物館へようこそ

第4回 展示の舞台裏「収蔵庫」

 博物館の大切な役割の1つは、所蔵品の劣化を最小限に抑えながら保存することです。旧資料館ではスペース不足から、湿度を嫌うモデルシップを空調のない倉庫に置かざるを得ず、カビが発生してしまうこともありました。
 しかし今回の移転にあたっては、当ビル北側通路の一部・給湯室・トイレの3カ所をつぶしてスペースを捻出(ねんしゅつ)し、模型室・紙資料室に改造したほか、既存の部屋を生かして写真室・船具室・閉架図書室を設けました。博物館では約2万点の資料や写真類、約2,500冊の図書を所有していますが、そのすべてを燻蒸(くんじょう)し、害虫やカビを除去してから保存しています。今はクリーンな環境下、それぞれの部屋で収蔵品の素材・性質に合わせた温湿度管理が可能になりました。
 中でも、船体模型や美術品を収納する模型室は自慢の部屋です。外部環境の影響を遮断するために壁・天井・床が二重構造で、内壁には調湿パネル、床には白木が貼(は)られ、自動で温湿度調整が行われる本格的なものです。入り口の扉も金庫室のように厚みがあり土足厳禁です。
 紙資料室と閉架図書室には可動書棚が設置され、大量の資料や図書を整然と収納することが可能になりました。
 所蔵品の中には1世紀以上の時を経たものもありますが、こうして収蔵庫で次回展示までの出番を待ちます。

ホームページ:http://www.nyk.com/rekishi/


[模型室]
[模型室]
船体模型や、美術品などの小物を収納

[写真室]
[写真室]
金庫室を改造

[紙資料室]
[紙資料室]
可動書棚で収蔵量が倍増

[船具室]
[船具室]
食器・船具など比較的環境の変化に強い所蔵品を収納
館内風景
[閉架図書室]
[閉架図書室]
[閉架図書室]
和書1,000冊、洋書1,500冊を楽々収納
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