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『THE TRAVEL BULLETIN』米国へ金魚の輸出

日々、さまざまな種類の貨物が輸出入され、世界中の人たちに届けられています。『THE TRAVEL BULLETIN』1927年11月号では、少々変わった米国への輸出品について取り上げています。

それは金魚です。金魚は江戸時代中期~明治時代にかけて、庶民の間でも広く飼われ、その後外国に輸出されるようになりました。日本の金魚が米国に初めて輸出されたのは1878年、観賞魚として人気を博しました。記事の中では、米国における金魚の需要増加に対応し、新たな金魚輸送用タンクが開発されたとあります。

それまでの輸送は、酒だるに金魚を入れ、航海中に何度も水を取り換えなくてはならず、元気な状態で運ぶことは大変困難でした。開発されたタンクは、浄水装置や温度管理装置などを備えており、長さ:約366cm、幅:約122cm、深さ:約61cmの大きさで、一つのタンクでおよそ3千匹を輸送することができました。最初のタンクは「さいべりや丸」に設置され、サンフランシスコへ向け1927年10月15日に横浜を出発しました。

当時人気があったのは琉金(リュウキン)、出目金、ランチュウ、キャリコで、今でもなじみのある金魚が輸出されていました。

『THE TRAVEL BULLETIN』:1920~41年、日本郵船が発行した英文広報誌。全195巻
『THE TRAVEL BULLETIN』1927年11月号
早稲田大学図書館協力
グループ報「YUSEN」2014年7月号表紙

グループ報「YUSEN」
2014年10月号No. 686